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連載コラム MCコラム第22話 経営トップが情報発信をやり続けるべき理由―「物語」はトップしか語れない―Ⅰ

 

 

これまでこのコラムでは

「経営トップが先頭に立って企業の情報発信することが、現代経営においては極めて重要かつ有効な販売促進活動となる。そのための手段(媒体)は昔に比べて格段にバリエーションが増え且つ機能も発達している。」

といったことを書いてきました。

 

それでは、どうして経営トップ自らが情報発信すべきなのでしょうか。

 

それは、ごく単純に言えば「差別化」になるからです。

「差別化」という言葉は、現代の経営ではあまりにも頻繁に使われ過ぎていて、もう耳にタコができているような言葉でもありますが、改めて考えてみましょう。

 

現代社会、特に日本のそれにおいては巷にモノは既に溢れていて、すでに商品力そのものだけでは差別化が難しい時代になっています。

もちろん、基本的な商品力がなければお話になりませんが、一定レベル以上の商品であれば、何か付加価値がなければ消費者は進んで選んではくれないわけです。

 

その付加価値としてよく言われるのはその企業のストーリー(物語)です。

その企業が営々と築いてきた成り立ちやエピソード、こだわりや歴史といったものを付加価値の一つとして売り物にして行けばいいというお話です。

 

それでは、そのストーリーはどうやれば伝わるでしょうか。

私はそれをあらゆる手段を講じてトップ自らが発信していけばいい、と申し上げているのです。

 

そうするとここで2つの問題が出てきます。

一つは

「そんな世間にアピールするほどのストーリーなんかうちにはないよ。ごく内輪での出来事やいきさつみたいなものはあっても、他人様に言うほどのものではないよ。」

といった意見です。

もう一つは

「ストーリー仕立てでアピールしろと言っても、やり方がわからないよ。それに、そもそも書いたりしゃべったりするのが苦手なんだよ。」

という意見です。

 

どちらも、ごもっともなお話です。

ただ、後者の「やり方がわからない」という点については、これまで何回か述べてきましたように、現代はSNSをはじめ様々な媒体がありますので、あとは経営者の努力次第ということになります。

この点はまた別の機会に詳しく述べたいと思います。

 

つづく