連載コラム MCコラム第25話 社長の情報発信、そんなに続くものなのか?―ネタ切れの恐怖と戦う― Ⅱ
こういったことを続けていると、面白い現象が2つ起きます。
それは冒頭の「ネタは尽きないのか?」という疑問への回答にもなると思います。
まず一つ目は、当然のことですが、そのテーマへの理解や考察の度合いが深まっていきます。
常にそのテーマについて向き合っていますので、自然に深く考える癖がついてくるのです。
そうすると、「そういえばもっと大事なことがあった。」とか「ああ、これはまだ伝えてなかった。」とか「そうだ。こういったことも是非伝えなければ・・」といった新たなネタも出てくるものです。
もう一つは「関連づけ」がうまくなってくる、ということです。
これはどういうことかというと、いかに深くそのテーマを掘り下げることができるようになっても、さすがにそれ(深める作業)だけでは、毎回外に向かって書いたりしゃべったりする内容を埋めるのは厳しくなってきます。
そんなとき、世の中の他で起きている現象と自分が抱いているテーマとを関連付けて見てみればどうなるのか、という切り口が有効になってきます。
つまり、テーマを少し広げてみる、という手法です。
例えば、ある大企業で起きた事件とか不祥事とか、どこかの地方議会で論争になっている案件とかが、私のテーマである「中小企業の経営支援」と関連がないか、と考える訳です。
これは「考える」というよりはむしろ、普段悩んでいる中小企業の様々な問題点と「あ、これはよく似ているなあ・・」とか「同じようなことが起きているんだ」とか気付く、つまり発見する、ということになります。
ただ「テーマを広げる」というよりは「テーマを広げて問題を俯瞰して見ることができるようになる」と言った方が近いかも知れません。
そしてこれは「テーマを深める」に匹敵するくらい大事な切り口になります。
つづく