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連載コラム MCコラム第87話 社長の悩み「後継者問題」への一つの解答―事業承継にも効果を発揮する「情報発信」―  

代表 海江田

 

 

日本の抱える大問題の一つに「後継者問題」があります。

日本企業(そのほとんどが中小企業・・)の6割近くが「後継者問題」で悩んでいる、という統計が出ています。

後継者不足ということもあるのですが、事業の先行きに目途が立たず、後継者にすんなりと道を譲れない、というケースも多いようです。

 

実際、私が関与しているクライアントさんも、後継者への橋渡しがあまりうまくいっていません。そもそも後継者そのものがいない場合は、年齢的にギリギリになってから、次を養成するというわけにもいきませんので、最後は廃業か売却といった手段に訴えることになります。とはいっても、まだ売却の方はそれほど一般的ではなく、そのほとんどが「廃業」ということになります。

 

残念ながら、サポート役の私たちも、このケースではできるだけソフトランディングとなるようお手伝いするしかありません。それが年配経営者の場合、せめてハッピーリタイアを願うしかない、ということになります。もったいないと思いますが、仕方のない現実でもあります。

 

しかしながら、もっともったいないと思うのは、後継者がいながら事業承継がうまくいっていない、というケースです。

この場合、ほとんどの中身は「親子問題」ということに尽きます。

親子間の引き継ぎ、コミュニケーションがうまくいっていないために、せっかく若い後継者がいるにもかかわらず、業績が伸び悩み次の展望が見えない、といったものです。

 

典型的なケースは

― 先代は、自分が軌道に乗っていた時代(主に昭和)のビジネスモデルを、そのまま後継者に伝えようとするが、現代には適合しないのでうまくいかない。後継者もそのことはわかっているものの、正面切って反対もできない。

後継者は、トライアルとして現代に合ったビジネスモデルを時折提案するが、大抵の場合、先代には受け入れてもらえない。後継者の方もそのモデルに確たる自信がある訳ではないので引っ込めざるを得ない。かといって旧モデルではやはり通用しない。

そのまま、旧モデルとも新モデルともつかない、中途半端な状況が長く続くことになる。この現状にやがて後継者のモチベーションが下がり、一向に業績は改善しないまま、親子ともども廃業を検討し始める。―

といったところでしょうか。

 

かなり悲観的なケースを書きましたが、私が見てきた中で、このような状況は1件や2件ではありませんでした。そこそこいい歳になってから転職した後継者もいました。事業を続けていれば、もっと地元経済に貢献もできたのに、と残念に思ったものです。

 

さてここで、かなり唐突に聞こえるかも知れませんが、こういった状況を打破するためにも、経営者の「情報発信」を有効活用してみたらどうか、と提案したいのです。

先代と後継者、両者で手を携えて「情報発信」に取り組んでみたらどうでしょうか。

 

発信する内容はこれまでこのコラムで書いてきた、自社に関する様々な情報全てです。

この、情報をコンテンツ化する過程と、コンテンツとして整理されたものを発信する際に、先代と後継者の連携が必要になります。

つまり、親子の共同作業で臨んではどうか、ということなのです。

 

理由は簡単です。

コンテンツの中身については親世代の方が多くのカードを持っており、SNSなど発信については後継者世代が得意だからです。

とはいえ、別にそんな風に明確に分ける必要もありません。できるのであればどっちがどっちをやっても一向にかまわないのです。

 

通常、キャリアの長い親世代の方が、会社の様々なエピソードを含め、多くのコンテンツ化への材料を持っていることでしょう。ただこれまで、それを有益な情報として発信可能な状態に整理しよう、と考えたことなどないと思います。

 

後継者は、それを発信可能なコンテンツとしてまとめるために、先代からあれこれと引き出してみてはどうでしょうか。

そこではどうしてもコミュニケーションが必要です。

これまであまり良好でなかったコミュニケーションも、一つの目的に向かってのものならば、可能になるのではないでしょうか。先代がSNSなどそれほど得意でなかったとしても、若い世代にとっては何のこともないはずです。先代も、自分が伝えたかったことであれば、発信することに反対はしないと思います。

 

「情報発信」という目的に向かって、先代と後継者の間で、共同作業的なコミュニケーションが図られれば、それはお互いの理解を深め、企業の次のステップへの足掛かりとなるはずです。

先代に「情報発信」の重要性を理解してもらうには、少し説得のための努力が必要でしょうが、その後の効果を考えればチャレンジすべき試みと確信します。

 

こう書きながら、その役割を後継者に期待しているのは、筆者自身でもあります。

というのは、「情報発信」という方法論そのものが、これまでのビジネスモデルにない新しい試みだからです。

若くて柔軟なマインドでなければ、なかなかこういったことは理解しがたいかも知れません。

 

こちらでは、そのノウハウを確立していますので、是非相談してみて下さい。

明らかにより明るい展望が開かれることと確信しています。