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連載コラム MCコラム第177話 社長さんたちは、何故なかなか「情報発信」に取り組もうとしないのか―直接、取り掛かることへの抵抗感が邪魔をする―

 

私が「情報発信」(アウトプット)の重要性を説明し、それを実践なさるよう社長さんたちにお勧めしても、なかなか取り掛かる方はいらっしゃいません。「なぜだろう?」と考えてみました。理由はいろいろ考えられます。(なお、今回は主に「アウトプット」という言葉を使います。)

その理由は
・文章など書いたことがない。
・いといち投稿するのが億劫である。
・人前でしゃべるのは苦手だ。
・人前に出ること自体好きではない。
・伝える中身を思いつかない。
・伝えることがない。etc

こうやって列挙してみると、アウトプットすること自体が苦手である、好きではないといった、いわば好悪に起因する感情の問題が大きいかも知れません。

これはいわば「直接的」な理由です。

しかし、そのほかに「間接的」ともいうべき大きな問題があるのではないでしょうか。

それは、直接的にアウトプットが苦手だ、というよりも、「俺は仕事を通じて、自分を表現している。仕事を通じて俺が何を考え、何ができ、何をしたいのかは伝わっているはずだ。それをわざわざほかの方法で伝える必要はない。」という考えです。

極めて真っ当な考えといって差し支えないでしょう。

確かにこれは、一見筋が通っているように見えるかも知れません。我々はビジネスを遂行している以上、仕事の中身を通じて我々が何たるかを世間に伝えるのが最も本筋であることに間違いはありません。ですから、この言い分はいかにも正論のように聞こえます。

しかし、もう少し突っ込んで考えてみれば、それは「当たり前」のことなのです。誰もが言える当たり前のことを言っているにすぎません。

私が「是非とも挑戦すべきである。」と主張しているアウトプットはそれとは別次元の話なのです。

誰しも自分が従事している仕事には、常にその専門性を高め、より良いサービスやより良い商材といったものを提供しようと努力しているはずです。(ここもできていないとすればお話になりませんが・・・)

しかし、これは当たり前のことであって、そのことで格別第3者からの評価が、すぐに高まるわけではありません。その努力の成果は、仕事の仕上がりに対する人々の評価として、じわじわと高まっていく可能性があることは否定しませんが、それはあくまでも原則として取引を行なった当人同士が知る世界の範囲を出ないのです。

いい仕事をすれば、それが口コミで広がります。

口コミが最も強力な宣伝媒体であり、その影響力の強さを否定するものではありませんが、せっかくの「いい仕事」の宣伝媒体を「口コミ」にとどめておくのはもったいないのです。

「いい仕事」そのものや、いい仕事を生み出すもとになる仕事に対する姿勢や考え方、日常の努力といったものは、もっと直接、顧客及び顧客候補と想定される人々に届いてもいいのではないでしょうか。何故ならば、それを知ってうれしくない、ということはないからです。

なんだか、持って回った言い方になってしまいました。

もっとはっきり言えば、むしろ世の中の人々は、そういったことを知りたがっているのだ、と思うべきです。

一つの仕事に関するプロの目や専門性といったものは、仕事を通じてだけではなく、直接聞かされたとしても、それを嫌がる人はいません。大して興味を持たない、という人はいても、こういった話が特段人々に不快感を与えることはありません。

大いに興味を持つか、少ししか興味を示さないか、スルーするか、のいずれかで、嫌で嫌でたまらない、という人はいないのです。大いに興味を持つ人にとって、直接的な情報提供(アウトプット)は、むしろ親切というものです。なおかつ、今よりもっと仕事を増やし、売上を上げ儲かりたいと思っているとすれば、それを加速させるためにこの方法論を取らない手はないのです。

そういう意味では、もはや「男は黙って・・・・」の時代ではないのです。これまで「仕事の中身や評判は、仕事で伝えればいい」と、しか考えてこなかった日本人は、ある意味生真面目すぎます。それは自体は正論ですが、そのこととアウトプットを怠る、ということとは一致しないのです。

冒頭に書きました、アウトプットをやらない、やれない直接的な理由は、ちょっとした感情論とはいえ、中身がはっきりしています。

しかし、「それ(アウトプット)は、仕事でやっている。」という間接的な理由の方は、「(アウトプットを)やっていないわけではない。」と、当人が思い込んでいる分、少し厄介です。

「それとこれとは別物なんだ。」ということを、少し丁寧に説明し、理解してもらわなければなりません。

いろいろなものやことが売り手市場だった時代は、それほどアウトプットの必要性はありませんでした。なおかつ、今の時代のように発信する手段も極めて限られていました。

しかし、今やアウトプットに関しては、その「必要性」と「手段」の両方が、格段に変わってきたのです。

「必要性」が増したと同時に、まるで奇跡のように、我々は「手段」も手に入れることになったのです。

もはや、これに取り組まない理由がありません。

アウトプットというのは、これまでやってきた仕事にプラスして、新たに加わることになった一つの挑戦的な業務です。面倒に感じるとしても致し方ありません。だから、やる人(経営者)とやらない人(経営者)に分かれるのです。しかも、かなり必要かつ効き目のある取り組みにもかかわらず、「やらない人(経営者)」や「やろうとしない人(経営者)」が多いことも確かです。

ということは、今やれば、明確に差別化が図れることも間違いのないところなのです。とはいえ、先述のように直接的間接的な「やらない要因」というのはいくらでもあります。それらのネガティブ要因を払拭して、かつスピードを持ってこの課題に取り組むためにも、専門的なレクチャーを受けられることをお勧めします。