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連載コラム MCコラム第20話 メディアを通じて何を発信するのか―物語(ストーリー)は企業の財産―  Ⅰ

 

 

これまで、現代の企業経営は情報発信が極めて大事、経営者(特にトップ)は、率先してそれを行なう必要がある、と書いてきました。

その情報発信を行なうための媒体であるメディアには、現在、様々な手段、手法があってそれを駆使することで、昔に比べて格段にやりやすくなっている、とも述べてきました。

それでは例えば、どんなことを発信し、訴えればいいのでしょうか。

「媒体がいろいろあるということは分かった。ただ、発信するその中身がわからないから苦労しているんじゃないか。」

という声が聞こえてきそうです。

 

では、その典型的な切り口を一つご紹介します。

例えば、社長がかつて先代(ほとんどの場合父親だと思いますが)とのケンカが絶えなかったとします。

そうすると、事あるごとに対立していたというそのことが一つの材料になるのです。

「そんな馬鹿な!親父とのケンカなんぞ、思い出したくもない。嫌な思いばかりさせられたんだ。」

と思う人もいるでしょう。

無理もありません。

どちらかといえばネガティブな思い出でしょうから。

しかし、ここで一呼吸おいて、そのケンカの原因を思い出してください。

もちろん親子の感情のもつれということは結果的にはあったでしょうが、その原因の一つが経営方針を巡る争いであったとしたら、これを振り返ることは意味のないことではありません。

 

それは、先代或いはその前から続いてきた事業を巡る経営の方向性の分岐点だったともいえるのです。

大抵の場合、

「親父の言う通りだった。あのとき、全面的に先代のいうことを聞いていればよかった。」

なんてことはあり得ないだろう、と私は思っています。

もちろん、先代のいうことにも一理あって、当時の自分には理解できなかった、ということもあるとは思います。

しかしやはり、その時代、若い社長が「こうではないか。」と考えたことは、それまでの考え方ややり方がもう違ってきている、変える必要がある、と判断したからにほかなりません。

つまり、親子喧嘩、特に経営者のそれは、事業を巡る旧時代と新時代の代理戦争のようなものです。

少なくとも私が見てきた多くの事例には、そういった様相が多々見られました。

 

つづく