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連載コラム MCコラム第208話 アフターコロナ、情報発信のコンテンツは?―レベルとバリエーションの縦横で考える―

 

今回の新型コロナウイルス危機に際して、改めて感じたのは「情報発信戦略」の重要性である、ということは、これまで数回にわたってこのコラムでも皆さんに訴えてきたところです。それでは、これから「情報発信」に取り組もうか、という経営者が、始めるにあたって、根本的なところで気をつけるべきこと、考えておかなければならないこと、というのは何かあるのでしょうか。

現在、私は「情報発信」を様々な媒体を通じて、様々なパターンで行なっています。その都度、必要な情報をかなり強めに発信しているためか、今回のような経済危機に際しても、常に顧客の支持を得ることができているので、幸いにして業績を落とすことなく乗り切れそうです。

私が採用している様々な媒体というのは、3つのHP(ホームページ)を通じてのブログ、コラムの執筆と発信。紙媒体の事務所通信的な新聞の発行。FMラジオのビジネスレギュラー番組を通じて地元企業への経営支援に関する情報発信。業界紙や地方新聞でのコラムやオピニオンの発表、といったところになります。媒体を使わないものとしては、直接、顧客候補に訴えかけるセミナーがあります。今はコロナの影響で自粛していますが、フェイストゥーフェイスのこのセミナーもすでに数十回開催していますので、これまでにかなりの情報を発信したことになります。このように私は、これらの媒体やセミナー開催を通じて、書いたりしゃべったり、直接訴えかけたりと様々なパターンで情報を発信してきているのです。

と、ここまではいろいろ努力は重ねてきたつもりですが、ここで大きな媒体が欠落していることに気づかされます。

それは「動画の配信」です。

今の世の中、この手段というか媒体を使わない手はありません。これまで獲得してきた様々なコンテンツは豊富に揃っていますので、それを分かりやすい形で配信するのは、ビジネス上おそらくかなり意味のあることになるでしょう。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここで私が悩むことが、これから新たに「情報発信」に取り組む方と共通した内容になるのではないでしょうか。

それは「配信した内容が支持されるのだろうか?」ということです。

多くの人に見てもらえるのだろうか、ということなのです。やる前からそんなことで悩んでどうする?というご意見は、ごもっとものこととして、やはり不安はぬぐえないものです。

「俺の発信するコンテンツは世間に通用するのだろうか?」・・・・ここで、なぜこんなことを考えるのかといえば、発信する内容がビジネスラインだからにほかなりません。

これが完全にプライベートなものであれば「受けなかった。」とか「すべっちゃったなあ・・」で済むのでしょうが、一応ビジネスとして発信するからには、初めから大きな失敗はしたくないものです。

そんなとき、まず考えるのが「レベル」の問題です。

自分の発信する情報には、それなりのテーマやタイトルがあります。

例えば私の場合、「中小企業向けマーケティングを活かした販売促進政略―情報発信の高度活用を軸として―」といったことになります。

ここで、私がまず考えるのは、このテーマの情報発信を行なうにあたって、同様の内容ですでに発信している人はいないだろうか?ということです。

しかも、それがかなりの権威であり専門性の高い人であれば、私などは当然2番煎じ3番煎じとなるわけです。よく業界シェアなどを語るとき、1番手が圧倒的であり、2番手3番手はどれも似たようなものだ、という現象が話題に上ります。それと同じような結果にならないだろうか、所詮、2番手以下は同じではないのか・・・といったことを危惧するわけです。

一方で、この場合、上記のようにシェア的な考え方をする必要はなく、似たようなテーマに見えてもそれぞれ微妙に異なるものであり、一つ一つが「バリエーション」の違いと考えればいいじゃないか、という捉え方もあります。

つまり、レベルという縦のラインで考える必要はなく、バリエーションという横のラインで捉えればいいじゃないか、という考え方です。

今後、ユーチューブなどで、自らのコンテンツを配信する場合、すでにかなりの量の情報が溢れていますので、はたして見てもらえるだろうか、ということがまず頭に浮かぶのです。しかし先述のように、これは、やる前からあれこれ考えていても仕方のないことで、すごくオリジナリティが高いかどうかは別として、自分のコンテンツは自分独自のものなんだ、と割り切って発信するしかありません。

そのうえでトライアル&エラー(試行錯誤)しながら、レベルの問題は追い追い考えていけばいいと思います。もちろん、トライアル&エラー(試行錯誤)を繰り返す中でも、常にレベルアップしていくぞ、という姿勢は大切で、そういった心掛けがあれば、レベルも次第に上がっていくのではないでしょうか。

ちなみにユーチューバーとしてもトップクラスであるメンタリストのDAIGO氏も「心理学の専門領域だけだと、自分より上の人はいくらでもいるが、ほかの様々な要素と組み合わせて、強く人々の興味を惹くような情報提供のやり方ができるのは自分だけだから、多くの人に支持されているんだ。」といった意味のことを言っていましたが、まさにその通りだと思います。テーマを狭く絞ってしまうと、より専門性の高い人はほかにもいるかも知れません。

しかし、自分が独自に獲得してきた他の情報と組み合わせることによって、それなりのオリジナリティのある世界観が形成されるのです。

自分の発信する情報は、世にある多くのバリエーションの一つであり、ネットの世界は分母がけた違いに大きいだけに、そんな中から選ぶ人は選んでくれるんだ、という開き直りも大事かも知れません。冒頭のアフターコロナにおいて、新たに「情報発信」を始める場合の危惧として、いろいろなことが考えられるのではないかと思い、今回のことを書いてみました。

新しい試みは、そのこと自体を「情報発信」していく必要があります。

「新しい試み」と「情報発信」は、ペアになっていなければ、その効力が半減してしまいます。

様々な媒体に恵まれた現代社会ですので、是非このチャレンジ始めてみてください。